PayPalとAliExpress提携解消どっちの傷が大きいの?

2011/06/06 08:30

PayPalがAliExpressから撤収

先日、PayPalが公式ブログを通じてこんな発表を

Update on AliExpress June 3, 2011

…we have decided that PayPal will no longer be a payment option on AliExpress after August 3rd and we want to let our users know about this change as soon as possible so that they can be prepared…
8月3日以降、アリエクスプレスではペイパルはもう使えなくなるんだよ〜ん。ユーザー共、覚悟しとけ!

日本語訳は私の気持ちが相当量混じってますのでご了承下さい。
AliExpressでPayPalが使えるようになったのは昨年4月。この提携を始めとして昨年は、eBayのCEOがアリババグループのイベントへ出席したりと、それはもう仲睦まじいと思っていたのに、それから1年余で破局とは…

私自身AliExpressは4月から利用を始めたばかりです。(»»チャイナで買っちゃいな–AliExpress–)思ってた程ヒドくはない。使いようによっては結構使えるじゃんと思っていた矢先にコレですか〜!
支払にはクレジットカードも使えますから、PayPalが使えないからと言って決済手段が断たれるワケではありませんが、これでまたPayPalのUSドル残高を消費出来る場所が無くなっちゃうじゃないのよ。

提携解消はeBayが欲張ったから

今回の提携解消の具体的な理由はPayPay側からもAliExpress側からも明らかにされていません。PayPalによれば通例の見直しに拠るものとありますが、幾つかの報道を見ると、PayPalがコミッションの上乗せを要求した事、また、AliExpressとeBayの競合が顕著となったことが上げられています。
昨年の中国でのPayPalでの取引総額は44億ドルで前年比44%の伸びで、PayPal全体での取引総額269億ドルの16%を占めています。
PayPalはAliExpressから撤収しても、中国市場への関心は大いに有りで、DHGate.comなど、AliExpressと競合関係にある海外向けBtoBマーケットへの決済プラットフォームの提供は継続して行く考えのようです。そうは言っても、失われるAliExpressでの取引額は無視できる額ではないような…
PayPalが失う利益と、eBayが今後食われるであろう中国市場での利益と天秤にかけた結果がこれなんでしょうか?

9月に控えた中国のノンバンク決済機関許可証取得期限

中国では昨年9月に非金融機関が決済サービスを行うことに関する法律が施行され、決済業務を行うノンバンクは、2011年9月までに決済事業免許証を取得しなければなりません。5月26日に、現時点で免許の交付が決った支付宝(Alipay)を含む27社のリストが発表されました。

Alipayと言えばAlibaba.comのグループ会社からジャック・マー会長の新会社に譲渡された問題で、米Yahooと一悶着ありました。この譲渡も決済事業免許証の取得には100%中国資本であった方が確実との見方があったためと伝えられています。

この法律により規制を受けるのは中国国内同士の決済に限られますが、今後中国のECサイトへ決済プラットフォームを提供するのであれば、当然PayPalもこの免許は喉から手が出る程欲しいはず。しかし今回の許可リストにはPayPalの名前はありませんでした。

崖っぷちに追いつめられているのはどっち?

Alibaba.comは昨年、eBay公認の2大セラー向けサービスを買収しました。(»»Alibaba.comがVendioに続きauctivaもお買い上げ)既にPayPalというブランドに頼らずとも、欧米のセラーとのパイプを維持していく手段は整えています。
一方でPayPalは、中国での決済機関許可証が取れないとなれば、入り込めるのは中国-海外の取引に限られてしまいます。このタイミングでAlixpressとの関係を絶ってなお中国での決済シェアを握れると考えているとすればそれは大きな驕りだと思います。
PayPalの発表内容からは、PayPalがAliExpressに三行半突付けたような印象がありましたが、実はAliExpressにとってPayPalは既に用無しなんじゃないかと…。

アリババグループと米Yahooの関係のように株主でさえも蔑ろにされて酷い目に遭う事もあるかと思うと、現地企業との提携や投資だけに頼るというのも危険が伴おうと言うもの。それならばと、eBayは中国市場での現役プレイに集中し続行する覚悟を決めたのでしょうか?
しかし、半端なローカライズで世界と繋がれない中国イーベイ(eBay.cn)、香港イーベイ(eBay.co.hk)、そして位置付けが今一つはっきりしていない易趣(eachnet.com)と、中国国内でのeBayの持ち札はどれもぱっとしません。

eBayとしては当然、PayPalも含めたグループ全体の利益を考えて勝算ありきで行動に出たのでしょうけど、過去のアジア圏でのマズいプレイぶりを考えると、今回の作戦も何だかな〜と…過去の失敗を経ても相変わらず、アジアに対する上から目線が抜けてない気がする。

TumblrPinterestHatenaGoogle+Share

eBay力アップのために読んでおきたい関連記事

Trackbacks

Trackback URL

Comments

3 Responses to “PayPalとAliExpress提携解消どっちの傷が大きいの?”

  • いし より:

    あれー。
    いつのまにかpaypal使えなくなっていたんですか。
    偽者対応はpaypalが一番早かったからpaypalがなくなると困るなぁ~

  • hy より:

    毎月10万以上aliで買い物してますが、PayPalないと新規からは不安で買えませんね。
    これからは過去に取引をした相手からのみ買うことになりそうです。

  • crescent より:

    Aliexpressのエスクローもそこそこ安心感ありますけど、やはりPayPalとの2重の安心は大きいです。
    私も、以前の様には買えないです。

  • 日本郵便からのお知らせ (国際・国内)

  • Find me on Social Network