PayPal Buyer ProtectionとBuyer Complaint とChargeback
以前未着のクレームを出す時に規約に一通り目は通したのですが、それから2年以上経ってました。自分があまりクレームを出すほどのトラブルに遭遇していなせいか、どうもこれらの規約にじっくり目を通す機会がありませんでした。規約の変更もあったようで、eBay関連の掲示板を見る度に???となっています。イザとなってから慌てるのは嫌だし、ちょっと見直してみました。
Buyer Protection(バイヤープロテクション/PayPal買い手保護)
またセラーまたはアイテムがある一定の条件を満たしている必要があります(PayPal Buyer Protection Eligibility)。この条件を満たしているセラーのアイテムのページにはこんな風に表示してあります。

※送金する時は必ず「PayNow」のボタンかPaypalのSend moneyのeBay Itemsから送る事。これ以外で送金した場合、Eligibilityでないセラーのアドレスへ送金してしまう恐れがあります。つまりBuyer Protectionが適用されなくなるかも知れないと言う事。
Buyer Protectionは「品物が届かない(Item Not Received / INR) 」または「品物が説明通りでなかった(Significantly Not As Described / SNAD)」場合に申請する事が出来ます。「品物が説明通りでなかった」を理由にする場合は通常、バイヤーが返送費を負担して品物をセラーに返す事が条件です。
申請は、支払い後45日以内に「Open a dispute」から行います。
Buyer Complaint(バイヤーコンプレイント/PayPal買い手によるクレーム)
「品物が届かない(Item Not Received / INR) 」または「品物が説明通りでなかった(Significantly Not As Described / SNAD)」場合に申請する事が出来ます。「品物が説明通りでなかった」を理由にする場合は通常、バイヤーが返送費を負担して品物をセラーに返す事が条件です。
申請は、支払い後45日以内に「Open a dispute」から行います。
このように、Buyer ProtectionもBuyer Complaintもどちらも「Open a dispute」からスタートします。「Open a dispute」は1回のPaypalでの支払いに付き1回まで。条件によってProtectionかComplaint、どちらに振分けられるかが決まります。
「Open a dispute」に対しては、セラーにも抗弁する機会が与えられます。
品物が届かない(INR / Item Not Received)のDisputeの進み方
品物が説明通りでなかった(SNAD / Significantly Not as Described)のDisputeの進み方
当事者同士で解決に至らない場合は、20日以内にDisputeを正式なClaimにしてPaypalの裁定を待ちます。
セラーの言い分が認められれば、申請は閉じられます(Case Closed)。バイヤーの言い分が認められればBuyer ProtectionかBuyer Complaintへ進みます。
Buyer Protectionでバイヤー側の有利に進んだ場合
Buyer Complaintにバイヤー側の有利に進んだ場合
私がクレームを出した頃は日本を含むnon-USアカウントのユーザーにはBuyer Protectionは適用されていませんでした。送金した内の一部しか戻って来なくて、「Paypalは引き続きセラーのアカウント監視し、返金の努力を続ける…」なんて意味のメールが来ていました。これはBuyer Complaintが適用されてたんですね。
現在はeBayでPaypal OKなアイテムなら必ずBuyer Protectionによって補償されます。バイヤーは安泰。逆にセラーは支払いを受取った後でも気が抜けません。
う〜ん???もう恐くてセラーできない...やっぱりPaypalキライ!
あとはBuyer Credit(バイヤークレジット)と言うのがあるのですが、これはnon-USのメンバーは使えません。
Chargeback(チャージバック)
申請は支払いに使用したクレジットカード会社へ。期限や条件は会社毎に決まりがあるのでそれ次第。チャージバックは日本ではあまり馴染みがありませんが、Visa・Masterブランドの国際クレジットカードにおいては、利用者の正当な権利です。日本のカード会社はチャージバックの手続きに非協力的な場合もありますが、Paypalでダメだった、Paypalを通さずにクレジットカードで支払った時は他に取れる現実的な手段はありませんので、カード会社が渋っても強く押して下さい。カード会社を通れば、Paypalへ請求が行きます。Paypalはセラーの為に、一応、カード会社と戦うそうです。
Paypalが敗北するとセラーは全額返金の上、Paypalに手数料として10ドル徴収されます。
不当なチャージバックからセラーを守るSeller Protectionもありますが、これが適用される事は、なかなかないと思います。日本のセラーはこの補償は受けられません。
2009年6月3日よりSeller Protection Policyが日本にも適用になります。
»»俄に信じがたい、Seller Protection Policyが日本にも?
このPaypalのバイヤー保護制度を悪用して、品物もお金も手にしてしまう手口の詐欺があります。Open a disputeの時もChargebackの時も、自分がこれからする事が、この詐欺と同様の行為にならないか?「自己責任」の部分が全くなかったのか?よく考えてから行って下さい。
詳しく知りたい方はこちらをどうぞ(一部Paypalへのログインが必要です。普段日本語版をご利用の場合は日本語版ページが開きます。)
PayPal Buyer Protection全般
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Buyer Complaint Policy
2005年9月7日の記事を現在の状況に合わせて訂正・加筆(日本語版ペイパルでの呼称等)を行いました。
11月1日のPayPalの規約改正で、PayPal Buyer Protection Policy(ペイパル買い手保護プログラムに関するポリシー)の適用範囲がeBay以外の取引にも拡大されました。
»»PayPalバイヤープロテクションの適用が拡大
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